10月16日(水)、天草市民センター大会議室において、紫藤社会福祉士事務所の紫藤千子社会福祉士を講師にお招きし、後見人等を担っている弁護士、司法書士および社会福祉士、並びに各種相談窓口の職員を対象に「意思決定支援を共に考える会」を開催し、85名の参加がありました。
『意思決定支援』とは、判断能力や意思表示力が低下された方等も含め、誰もが心からの希望に基づいて意思決定できるように様々な工夫(支援)を行う試みのことです。
研修内容は、「本人の意思を尊重した支援」と題した講義と、簡易的な事例を用いたグループワークを行いました。
講義では、厚生労働省HPから引用した資料を示され、支援する側の専門職が、得た知識によってできる価値観で支援を行い、権利擁護のはずが、権利侵害になっていないか改めて考えてほしいと投げかけがあり、自分の事をうまく表現できない、言葉にできない方であっても、意思がないわけではないので、支援者はいかにして本人の意思を聴くのかが重要であることを話され、工夫する一つのツールとして「トーキングマット」の紹介がありました。
また、グループワークでは、医療や福祉の分野で行われるカンファレンスの場面を事例として用いて、本人不在のカンファレンスでは、本人の意思が反映されにくいことを、参加者の皆さんに対し気づきを促されました。
参加者のアンケートには、「支援者として、初心に帰る良いきっかけになった」「多職種による意見交換ができ、非常に有意義だった」など、喜びの声が多く、また、「継続した研修をお願いしたい」など期待の声もあり、今回の研修会が充実したものであったと感じました。
今後も、地域共生社会の実現に向けた取り組みの一つとして、研修の在り方を模索し、多職種連携が強化できる企画を今後も考えていきたいと思います。